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文章はないが、とんでもない展開がまっている絵本(漂流物)

幼い頃、わたしは、ほとんど本を読まなかった。
年に1、2冊読んだかどうか。大人になってからの方が圧倒的に読んでいる。
非常に後悔をしている。

自分の子供には読書を楽しんでほしい。無理強いするつもりはなく、読書が好きになれないのなら、やめればいい。そんな想いで、子供が生まれてすぐに30冊ほど絵本をアマゾンで購入。

それから5年。家にある絵本は400冊を越えた。いくら子供のためとはいえ、正直ここまで本を取り揃えるとは思わなかったが、その甲斐もあってか、子供は自分で本を読むようになった。

今思うに、全てはデイビッド ウィーズナーの「漂流物」から始まった。

最初に大人買いした30冊のなかの1冊。この本に文章はなく、絵のみでストーリーが展開される。
子供に言葉を教えることも兼ねての読書と考えていたため、正直失敗したと思った。

だが、その考えはあっさりと覆された。

絵だけで、充分すぎるほどストーリーが伝わってくる。むしろ、このストーリーに文章は邪魔な存在でしかないように思えてくる。

海に行く。流れ着いたカメラを拾う。現像してみる。とんでもない写真が撮れている。

ショートフィルムをみているような感覚になる。


期待せずに読んでいたこともあり、最後には衝撃が走った。


コールデコット賞受賞も納得。
ちなみにこの作者は3度目の受賞。
他の作品も面白いが、小学生以上でないとこの作者の凄さはわからないだろう。実際、うちの子供はハマっていない。リアルとバーチャルがある程度理解できないと楽しめない。

持っている400冊の絵本のなか、これまで読んだことのある絵本のなかで、ナンバーワンを選ぶとするなら、この本だ。

自分が幼い頃に読んでいたならば、本好きになっていただろう。

1人でも多くの方に、立ち読みでもいいから読んで頂きたい逸品。